獣の青年と小鳥の少女

 大昔に“錬金術師”と呼ばれていた人たちが怪しげな実験を繰り返していた結果

一般人からも極稀に獣化する素養を持ったひとが生まれてくる。そんな世界。

 

 地方の農村でごく普通の生活を送っていたロルフは、ある日獣人としての素養を

顕在化させてしまった事で村を追われ放浪の生活を送っていた。

素性を隠し行く先々でちょっとした頼まれ事を請け負いつつ旅を続け

立ち寄った港町の路地裏で、小鳥と話すように軽やかに歌う少女と出会った。

鎖に繋がれた少女ビークは、この酒場で歌うのが仕事だという。

 

 酒場の客相手に、華奢な腕を翼に変えて歌を披露する少女は

ある時酔った客に「お前は船を沈めるセイレーンのバケモノだ!」と

酒瓶をぶつけられ酷い怪我を負ってしまう。

 

 彼女はただ、歌うのが好きだっただけなのに!

 

 怒りに任せて獣化し、酒場をめちゃくちゃに壊した後

ビークを連れ港町を脱出したロルフは、

恐怖から歌えなくなってしまったビークの歌を取り戻そうと

どこかに存在するという“獣人の里”を目指して共に旅をすることに。

 

 

…というようなお話です。

 ロルフ・カラブラン(25歳)

 獣人としての素養が顕在化してしまった事で

故郷を追われてしまった青年。

この世界では、獣人の存在は知られてはいるものの誤解や偏見も

多いので極力素性は隠すようにしています。

まぁ、獣化しない限りバレる事もありませんが。

獣化すると狼のような外見になりますがネギやチョコを食べても

          大丈夫です

 ビーク・ソラノ(10歳くらい)

 悪い人買いに浚われ売られて、酒場で歌わされて見世物に

されていた少女。

首輪の痕が残っているので隠すような服を着ている。

腕を翼に変化させる事が出来、短時間なら空を飛べたりもする。

この世界でも珍しい髪の色をしているので、街に入る時はフードを

被って目立たないようにしている。